DOKKEN "ONE LIVE NIGHT"

「好きなバンドは？」と聞かれた場合、７０年代なら「BLACK SABBATHとKING CRIMSON」というベタな答えになるのであるが、それが８０年代だった場合、「CHASTAINとDOKKEN」という微妙な答えになるkomugiko00である。

その場合の反応は、前者に対しては「知らない」。……いままで３次元で、CHASTAINを知っている人に会ったことがないっ(T T
後者に関しては、半分ぐらいに「ふーん」といわれ（知っているのかいないのか、という感じ）、あとの半分には「DOKKEN？　あ〜〜〜いたなああ、すげー好きなのが（＾＾；」という、なんというかへんにふわふわした感触の反応。
あ〜、このバンドはこういうふうに受け取られているのかな、と思う。「サバスとクリムゾン」といったときには決して返ってこない種類の反応だ。
まあね、ドン・ドッケン自身が、「日本ではビートルズ並に人気があった」という勘違い発言をしているので（＾＾；、その種の人気があったのも事実だろうけど。アイドル、ミーハー、おっかけ？　みたいな、そういうほうに簡単に分類されている気がする。
いちおう音で気に入ったバンドなんっすけどね。まあ若き日のドッケンの「蛾眉」はちょっと好きだけど。

DOKKENを見つけたのは、８０年代に深夜にやっていた洋楽のカウントダウン番組だ。たくさんのバンドが数秒だけながれるので、もう「鼻」でかぎ分けるレベルである。
これでkomugiko00が反応したのが、KINGDOM COME とDOKKENだった。
ここで見つけて、バンド名メモって、ＣＤ買ってから考えると、どちらもあの番組の中では、ヨーロピアンなテイストあったのだと思うよ。komugiko00のほかのロックの趣味からすると、どちらもちょっと「きれい」だけど。
でも、その時点では、それほどはまったわけではなかった。

はまったのは、９０年代に再結成したアコースティック・ライブのＣＤをshinbashiが入手したときからだ。だから正確に言えば、このアルバムが別格なのだといえる。
これのＤＶＤも買っちゃったし（ドンの勘違い発言はこれに入っている）。

DOKKENはもともと、メロディラインやハーモニーの美しいバンドだった。
アコースティックでやるとその美しさが際立つのだ。ああ、こんなにきれいな曲だったんだなあと思う。
それから、バランスのよさ。８０年代のアルバムって、ミキシングが…ベース聞こえねえ（いや聞こえるけど（＾＾；）、フロントの二人を目立たせてない？最近聞きなおしてないからわかんかいけど、このアコースティックライブを聴いたときにそう思った。
ここ、リズム隊の二人も上手だし、ドンもギター弾けるし、全員をちゃんと使うことできれいなバランスが出来上がる。
最初の解散後にジェフ・ピルソンがリードヴォーカルとったアルバム２枚も聴いた。彼はDOドンよりヴォーカルに向いてるんじゃないかとまで言われたらしいけど、そうじゃなくて、「名バイプレイヤー」なんだということが、わかった。

逆に、ドン・ドッケンは、ちょっと情けないが（＾＾；、でもヴォーカリストなんだということもわかった。表現、情感、そういう魅力がちゃんとあるのだ。このアコースティックライブのときには、８０年代のあの細い奇妙な声は失われてしまっていたけれども、それでも素質がリードヴォーカルなんだよ。

そして仕上げは、ジョージ・リンチ。アコースティックライブで、彼はエレクトリック・ギターを弾く。音とラインの美しさが、アコースティックのバランスの中で際立つ。
このアルバムでほれなおした。

この時期、この４人で２枚のロックアルバムがレコーディングされたが、その最初の"DOKKEN"がまたよい。
最初に日本でだけ発売されて、それがわりと売れたのかな？　別ミックスでタイトルも"Dysfunctional"と変えてアメリカ版が出た。個人的には、最初に聞いたせいか、ちょっとマットな日本版ミックスの方が好きであるが。
アコースティックライブでのバランスが、プラグドでも実現している。
次のアルバム"SHADOWLIFE"はちょっと……曲調が違うな。まあサバスやDIOも当時流行の「重い」のをやってたわけで、そういうほうにシフトしちゃったんだよね。

というわけで、komugiko00にとっては、DOKKENはこの２枚である。
昔の曲のアコースティック・アレンジにはまるあまり、もともとの音を忘れちゃってるぐらいである。ごめん。
今月は、何回目かの"ONE LIVE NIGHT"強化月間なので、書いてみました。

とくに"Unchain the Night"はたまらん。