観た!

観客。

義経千本桜

8月19日、新橋演舞場で見てきた。

鳥居前・道行初音旅・川連法眼館 の3場。


以前から、歌舞伎を見たことがない友人に、一度観てみたいから連れてって、と言われていたのだ。
うーむ。予備知識がほとんどなく、初めて観る人で、もしかしたらこれが一生に一度のカブキになるかもしれない人に…。

やっぱり有名どころで、隈取してて、華やかな見せ場があって…。
それで、30代ぐらいの、役者がいいなあ、見た目きれいだから(^^; と思っていたら。


市川海老蔵宙乗り狐六法相勤め申し候」
コレだ〜!
静御前義経中村屋の兄弟。


2階の最前列右より、というとてもいい席がとれた。
舞台・花道・宙乗り全体が見えるので、とくに初めての人には理想的である。

komugiko00はこの演目は何度か観ていて、一度3階でみたら、宙乗りのゴールのBOX横で(^^;、狐が自分に向かって飛んでくるという珍しい見ものを体験したが、そんなのは最初じゃなくていい(^^;


海老蔵は、武者姿のときはたいそうかっこいい。
顔・体格・たたずまい、どれをとっても強そうである。
オーラがいい意味で大柄。
六法は1階で見たかったなあ。


発声がちょっと籠った感じがするのが残念だな。
元の声質もあるだろうが、もう少し切れ味のあるほうがりりしい。


道行の踊りの部分では、友人はちょっと寝ちゃったようである。
まあ、あそこは無理もない。
それに演者二人とも、踊りは名手というほどではない。
いや、ちゃんと踊ってます。ただまあ、昔の富十郎とかさ、当代勘三郎とかさ、そういう、特に踊りを得手としている役者の部類ではないなと。


最後の川連法眼は、宙乗り、早替りなどみどころまんさいであるが、義経への捕り手が狐の妖術にかかるくだりは動きも音楽もことさら面白くて大好きである。

海老蔵の狐は、見る前はちょっと重いかなあ…と思っていた。
顔も仰々しいし、こう、押し出しあるしね。
でもそこは…カオは仕方がないとしても、なかなか愛嬌が出ていて、思ったよりよかった。


友人はまたカブキを見たいと言っていて、最初で最後にはならなかったようである。
お狐さまの力かな。