観た!

観客。

”春と修羅”ツアー 渋谷O-WEST


行って来た〜〜〜。いや〜、満足。
足が痛くて耳で蝉が鳴いているので、詳細は後日。
曲目もその他もいろいろいろいろ楽しみがあったが、komugiko00的NO.1トピックは、久々に『羽根物人生』が聴けたこと。またしばらくやらないだろうみたいなこと言ってたが。あれは、「地味に好きな曲」の一つなのである。

ん〜、「あ〜ああああ〜」のところで、高音のハモりの伸びがよく、どーした和嶋君! と思ったらノブだった。ほんと、彼が来てからこの種のバックコーラスはきれい。

他、後日。


ということで、今は翌17日深夜。



★セットリストは、轟音系ブログ
「ヘビメタさんが来たりてヘヴィメタる」さん
を参照のこと。




開演前に、ずいぶん人が多いと思った。ここのところ渋谷は盛況なのだが、また一段と混んでいて、もう一回り大きな会場がいいな……でも気のせいかなとか思っていたら、近くの人たちが同じようなことを話していた。
鈴木も開口一番「今日はずいぶんたくさん来てもらって」「ネットで人間椅子解散とかいう話でもながれましたか」と言っていたので、ほんとうにたくさんいたんだね。
んー。やはり年末のイカ天特番の影響だろうか? 人間椅子まだやってたんだ、と思った人たちがいたとか……わかんないけど。


この日、万全の体制で椅子に臨みたかったのだが、朝からちょっと用事があって、かなり体力使ってから、滑り込んでの参戦。「足が痛い」の理由はそこであるが。
こう、「忙しくて滑り込む」という条件は、出し物の受け取り体制になんらかの影響を与えるものなのだが、今回はとてもいい影響。
椅子の生音が始まったと思うや、するすると日常的緊張が解けて、異世界=自分の内面の隣家に入り込んでいく。


最初が『青森ロック大臣』だったのも入りやすかったのだが、2曲目『涅槃桜』、3曲目で最愛の曲の一つ(いくつあるんだ?)『桜の森の満開の下』が来ちゃったから、もう時空の軸がクゥーンとたわんで、O-WESTの「箱」がそのまま、椅子と私の浪漫灯篭……になりましたわいな。
そこからも新旧の選曲の展開が絶妙で、巨大な灯篭が灯り続ける。


……この日、バンドはコンディションがよかったのではないだろうか。
わかりやすいところでは、和嶋・鈴木の声が出ていた(^^; いや、ライブのときは、ソコはあまり期待してないことにしているので(^^;;;
んー、リクツでいえば、バラけたところとかもちろんいくつかあったわけだが、出し物の総体として、いい風合いに磨き上げられた感じがした。メンバーも丁度な感じでテンション上がり、丁度な感じでリラックスしていたと言うか……。
まあ、いつでも人間椅子はkomugiko00的には癒し系なわけだが、この日は、何かが体の中で解けて溶けて融けていく感触があったので。
そういうのって、技術的なこと以外にプレイヤーが、ステージが持っている力でしょう?


ちょっとアレを思い出しちゃった。
だいぶ前のライブでのことだが、鈴木が和嶋のギターをほめて、自分はまだまだだから、みたいなことを言ったら、
和嶋「でも、研ちゃんのベースは来てほしいところにちゃんと来るからうれしい。たまに他の人と組むとよくわかる」
鈴木「それはね、おかあさんのご飯が一番おいしいのと同じことで」
これはshinbashiとkomugiko00の間では繰り返し蒸し返されるお気に入りの伝説なのであるが。
いや、もはや人間椅子がkomugkiko00にとって「おかあさんのご飯」かなと(^^; んー、こういってしまってはサバスやクリムゾンに仁義が立たない気もするが、彼らはこんなふうにライブに親しむことはできなかったからね。


この日はMCも呼吸がよく、客はどっかんどっかんきていた。ラーメンズバナナマンのネタよりも笑いの間隔が狭いんじゃないかと思ったほど(^^;(ますだおかだの増田が、ラーメンズは客を笑わせずに何分か待たせる芸を確立したところがすごいと言っていた。漫才は30秒ごとに笑いを置いていかないとって。……それでいうとこの日の椅子のMCは後者?(^^;)


そこそこの回数椅子ライブに参加しているが、初めて見たハプニングがいくつか。
なんといっても笑えたのは、『ロックンロール特急』のとき、「ぼく歌っちゃっていいですか?!」のノブのあおりのあたりである。ノブがどんどんあおって、「じゃあいきます!」とたたき出そうとした瞬間、和嶋が叫ぶ「待ってくれ! 研ちゃんが戻ってくるまで待って!」
鈴木が袖に引っ込んでいたのを、ドラムセットのギター側につけたマイクに向かって叫んでいたノブは気づいていなかったのだ。
でかいからだで、「わあ、始まる始まる」とひょこひょこ走ってくる鈴木。
素のエピソードだが、練習を重ねたバナナマンおぎやはぎの『epoch conte TV』ぐらい絶妙の呼吸だったよ。
これだからshinbashiが、人間椅子はコミックバンドだとかぬかすのである。

もう一つは、「三度目のアンコールの肌色の鈴木」。
いつもはアンコールは2回。でも、今回、それでも帰らずに「アンコール!」をやっている人たちがいて、あれ、めずらしいな。でも、あわよくば、と思っていたら、メンバーがでてきた。
「メイク落としちゃったよ」
とのたもう鈴木は、さっきまでとちがってなんだか肌色で、上半身裸で、たまのドラムがでっかくなっちゃった、みたいであった。
んーーーー、ステージ上ですっぴんを見たのは初めてじゃないだろうか。まあ、あれは本当は禁忌だけど。鈴木の白塗りは能における面と同じで、結界を張るための呪と祀の具だから。禁忌に立ち会ったのは、ラッキーかそれとも……。



満足もしたし、もう足が限界だったので、会場を出ようとすると、例の「ロック初心者」の友人がいた。で、ちょっとお茶して帰る。
彼女は、ワンマンは初めてなのである。昨年のツアーは、日程がどうしても合わなくて参戦せず。komugiko00的には、これだけ椅子を気に入ってくれた人だから、ぜひぜひぜひぜひワンマンにと、思っていたので、やっと実現できてうれしい。
暗い日曜日』が気に入ったという。あの畳み掛けるリズムが〜〜と言っていた。
彼女はまずタイコ基準に音楽聴くんだよね。
で、今回ノブのドラム、よくなってるんじゃないかと言っていた。いつまでもロック初心者と呼んでいるが、いきなりノブ博に連れて行ってからもう一年半。ワンマンは初めてでも、ちまちま椅子のステージは体験してきたわけで。
パワーがあって、全体に太〜い感じになってきて、よい、と言っていた。


ノブもいよいよ椅子のドラマーになってきたのだなあ。
そういえば、初めて0-WESTでノブのステージを見たときとは、隔世の感がある。まあ、変わったばかりだとどうしても前任者の幻影が残っているせいもあっただろうけど、しばらくは違和感があったけど。こう、ノブも椅子になじみ、椅子も、椅子の客もノブになじんできたというか……それぞれの歩み寄りがあって、今のバランスが生み出されたのかも。
ノブのあおりに合わせて、客が「イエーイ!」と叫ぶ、これまでの椅子ではありえない光景が定着してきたのも、ノリだけの問題じゃないと思うのだよ。



次はいつ、聴かせてもらえるのかなあ。




羽根物人生』と『暗い日曜日』が入っているアルバムを貼っとく。
   ↓

踊る一寸法師

踊る一寸法師



余談:
和嶋&ノブ「研ちゃんは牛問屋に入って『大盛り二つ』と頼むからね〜」
鈴木「大盛り二つはかるくいけます」
shinbashiに聞いてみた。牛丼大盛り二人前いけるかと。曰く、「二つぐらいふつー。4つはいけるな」
痩せ型でメタボになってと、研ちゃんと同じ道をたどっただけのことはある。