マルセル・マルソー
マルソーの舞台を見たのは1回だけだ。
とても好みだったかというとそういうわけでもなかった。私の「パントマイム」のイメージは、ジャン・ルイ・バロー演じる『天井桟敷の人々』の中のバチストであったので、なんかこう、肉付きよく化粧もケバく、人懐っこそうなビップ(マルソーのキャラ)は、ちょっと守備範囲からはずれる、そういう「描いていたイメージ」という意味ではね。
でも舞台は面白かった。非常に高度な技量だった。
いろいろな演目があったが、一つ、好きなものがある。
タイトルは「仮面作り」。
まあ、komugiko00は「仮面」とか「白塗り」とかにはとりあえず反応するんだけどね。
しかしこの演目は、仮面物の中でも鮮明に記憶している。
あらすじ的なことは書かない。
そうしてしまえばたいしたことがない。それを音声なく見せる肉体と精神の力があって、舞台は成立していたのだ。
もう見ることはできないわけだが。
- 作者: マルセル・マルソー,ヘルベルト・イエーリンク,尾崎宏次
- 出版社/メーカー: 未来社
- 発売日: 1971/01
- メディア: ?
- この商品を含むブログ (1件) を見る