観た!

観客。

掌展 Vol.3

於 ユニグラバス銀座館


タナゴコロテン、である。
案内葉書によれば、「生活空間の中における小さな立体作品の展覧会」。
各種立体の造形作家30人弱が作品を持ち寄り、前期後期に分けて展示する展覧会。その前期。粘土・陶芸・金属その他、さまざまな素材のさまざまな発想・手法の作品が並ぶ。一人数点ずつ。

一部についての記憶メモ。

  • 西村正臣

南米の文様・人・風景をモチーフにした、粘土による半立体作品。南米風の鮮やかな色彩が特徴だが、今回は、白と黒だけで構成した作品が、圧倒的存在感があった。
写真もものし、南米の風景写真に粘土の人物・動物を配した小さな額の作品も彼ならでは。
http://www.h4.dion.ne.jp/~feliz96/

  • 宮本寿恵子

粘土を主に金属素材なども織り込んだ、動物像。じつはこの展覧会を紹介してくれた人から、宮本作品は好みなのではないかといわれていたのだが、そう、好みの傾向。ざっくりとした質感。流木か砂岩の表面そのままに色を塗ったような。そして、作者の見る「目」に合わせた、半具象の造形。だが、しっかり足で立っているリアリティ。

  • 牛窪奈央

土人形。以前の作品を写真などで見たことがあるが、今回はモチーフが少しちがって、子ども。衣服を布で、ビーズ細工などの小物も自分で作り、隅々まで行き届いた細やかさ。
http://www18.ocn.ne.jp/~bubu/

  • 佐藤伊智郎

金属造形。古い空想科学小説の潜水艦のようなものの奥にカメラ? 大きく打ち出してあるローマ字の意味は……と思っていたら、「表札」だそうだ。その奥の部分にはカメラでもセンサーでもとりつけられるとか。うちもこれがいい(^^; 写真がおいてあったが、もっと大きな作品が中心のようだ。魚の形を透かした鉄の屏風など。

  • 曹ゴウン

陶芸。タイトルは忘れた。キスだったか口付け、だったか。単純化された人物像が向かいあって密着し、一つ目・一つ口になっているものがあった。ブキミなようでいながら、自然の土や石といった質感の成果、安心感もある。


それから、ヒモをぐるぐるっと巻き上げたような陶芸のテーブルランプも記憶に残っている。作者名は……。