観た!

観客。

"TYR" BLACK SABBATH

"HEADLESS CROSS"が見つからないかわりというわけでもないが、今日は久しぶりに"TYR"を聴いた(同じメンバーでのアルバム)。BLACK SABBATH の看板にあるまじき美しいアルバムだが、これはこれで好きである。

んー、似合う。冷たくなってきた空気に。
komugiko00は、このアルバムを聴くのは寒い季節である。風か冷たく、大気が地面から上空までカーンと冷えるようになってくると、この音が似合うのだ。アルバムのテーマが北欧神話だという知識はあるが、それだからではなく、感覚的に冬に聴いてしまう。ちゃんとそういう音に仕上がっているのだということだろう。
コージー・パウエルの、氷塊を弾き飛ばしてくるようなドラム(なんでこんな音が出るんだよう)、鬼のバスドラの間隙を縫って(?)ちゃんと存在感をしめして駆け上ってくるニール・マーレイのベース、表に出ないもう一人のサバスぬきにこのアルバムはなかったろうなと思わせるジェフ・ニコルズのキーボード……。んで、初登場の"THE ETERRNAL IDOL"ではきれいだった声がもう枯れちゃったのかよ(^^;というトニー・マーティンのヴォーカルも裸木を吹き抜ける風のようだ。
……で、これがサバスたるゆえんのトニー・アイオミだが。こんなにきれいな曲を作っちゃって、リフで目立つ系でもなく、サバスらしくないといわれるこのアルバムではアイオミもやはりある意味「アイオミ」らしくないのだが、でも、これはやっぱりアイオミでなければならないんだよな……。
この乾いた――凍てついたために乾いた大気と風を現出させるサウンドは、アイオミのギターの音が基調になっている。
……って思いました! 今日の夜風に聴きながら。

Tyr

Tyr