観た!

観客。

ロックと邦楽


例によってテレビ番組の日時チャンネルが覚えられないので、今日もたまたまだったのだが、ROCK FUJIYAMAを途中から見た。


komugiko00はロック好きであるが、歌舞伎に親しみ、能は自分もちょっと習い、ついでに相撲も好きなので、太鼓や呼び出しという日本の音に親しんだ。世界一のROCKを一つ選べといわれたら、能登の「御陣乗太鼓(ごじんじょうだいこ)」と即答するだろう。民謡も好きである。東京出身という土地柄もあって、日本の民謡は自分の土着の土地のものではなく、親の持っていたレコードで親しんだ。ドイツリュートロシア民謡カンツォーネシャンソンといっしょに並んでいたわけである。
そういう「平らな」選択肢の中で「御陣乗太鼓」は鮮烈であった。これは音だけで聴いたときもだが、テレビでパフォーマンスを見たときからほれこんだ。長じてから能登に行って生で見たが、その特質から言って、目の当たりにして「見る」のがなによりのものだ。……あのパフォーマンスが好きなのは、後年人間椅子鈴木にはまるのに通じるな、考えてみれば。彼のルーツはあれではないだろうけど。


ま、ともかくそういうわけで、洋楽ロックと、和風の音が好きである。
人間椅子が好きなのもそれだろうし、昔々マーティー・フリードマンが"NAMIDA"という演歌調の曲を書いて、まあ(^^;それはたいへん半端な亜流であったとは思うけれども、「勘違い和風」とかいう非難も妥当ではないだろうと、内心応援していたのである。もうちょっとがんばってくれ。
そして、マーティーのアルバムなんぞ買わなくなって幾星霜。
日本の曲をROCKアレンジでかっこよく弾く彼を見て、たいへんにうれしい。




日本の曲でROCKと言えば、古賀政男を歌う氷川きよしが、タイトなハードロックであると思う。
じつはkomugiko00もshinbashiも、氷川きよしは好きである。誰ピカとか、きよしとこの夜とか、彼が歌う番組があれば、わりと見る。komugiko00はCDとライブのDVD各一枚買った。んー、そうやって聴くと、歌い方が全部いっしょなので、通して聴くのは飽きちゃうんだけどね、でもいい声である。「きみはライブが好きなんだからライブに行けばいいじゃないか」とshinbashiは言うが、DVDの「跳ね踊るぐにゃぐにゃのクリスマスツリー群」を見てしまったら怖くて行けない(^^; いや、いつかいくかもしれないけど(^^;

それはともかく。
彼が持ち歌を歌っているよりも、古い歌を歌うほうが好きである。っていうか、正直古い歌のほうが音楽として好きである。


氷川きよしは、そもそも演歌歌手としては、めいっぱいな声の出し方をする。若き日のさぶちゃんなどを聞けばわかるが、声を張っているようで、すうっ、すうっとちからをぬく。あれだけ出た声を、全開で出しっぱなしにはしない。その抜き方で、こぶしも回る(ちょっとちがうかもしれないが、能の謡では、音程を声の「高低」でつけない。声を張ると自然にトーンが上がり、抑えると自然にさがる。それが能の音程であり、西洋声楽のように「音を変える」ことをしない)。氷川だってちゃんと抜いているから声が回るのだが、全開っ度が高い。
だからハードロックな感じがする。


特に古賀メロディを歌うとき……。
shinbashi曰く、「リッチー・ブラックモア、氷川をヴォーカルにして、もう一度だけRAINBOWやればいいのに」
然り。
あのこれ見よがしに全開の声は、まあハードロックにありがちだけど、なんといってもブラックモアのバンドが似合うだろう。こぶしをまわすロック界のさぶちゃん、ディオもいたRAINBOWである。
ブラックモアも古賀も、クラシックベースの非なるもの、という点で共通している。そして本来はソフトに歌われていた古賀メロディを、氷川声全開で歌うと、さながらRAINBOWに! 『白雲の城』は何度も聴いてしまいましたよ。ロック系ではミドルテンポ〜スローテンポが好きなkomugiko00にとって、普段ロック聴いているのと、なんの違和感も無い。


ほんと、まじで聴きたいんですけど氷川RAINBOW。
なんか魔物が「三つの願いを聞いてやろう」と言ってきたら、一つ目はそれにしよう。





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