山海塾
天窓を開けて入りくる白塗りの肩知っているこの場所はかの
砂 舞えども 水 揺るれども 人 動かず 人 動けずして 希求は浮けり
血のような紅すなわち血のダミー身につけて古木立ちている 景
独楽鼠のように動いて哭きながらあれよ紡ぐよ静寂 空白
漁(すなどり)の網を紡ぎて漁の網で囲いて出してくれここを
水底の沙に触れつつ背泳ぎて水深分の水圧抱く
3月 「とき」 世田谷パブリックシアター
4月 「かげみ」 まつもと市民芸術館
5月 「ひびき」 グリーンホール相模大野
と見た。
異なる土地異なる劇場異なる演目異なる座席。
まつもと市民芸術館は、山海塾のための劇場のようだった。
洗われる。
そしてこれは私の風景。
それ以上の言葉は、いつまでたっても見つからない。