観た!

観客。

オリンピックがあるから

北京では、マナー向上に努めているという報道を見た。


中国では列に並ぶという習慣がないそうで、バスもおしあいへしあいして乗り込んでいた。それを列に並んで乗るようにしたそうだ。
これはよい。合理的だ。


ほかに、暑いと上半身裸であるいたりする。これもしないようにしよう、と呼びかけ、貧しい地域の人は従わないので、高い壁で隠したそうだ。
これはべつにいいじゃん、と思った。公式の場とかならともかく、自分の家の近所なら、Tシャツ脱ごうが、パジャマで歩こうが。
日本も昔は庶民はそうだったんでしょう?
いや(^^; komugiko00は、近所の買い物でもちゃんと服着ますよ。現代日本人だし。都会の高層住宅住まいだから、エレベータという至近距離で人様とお会いして不快感を与えない程度の服装はしますよ。上半身裸のおっさん乗ってきたら引きますよ(^^;
でも、そのへんファジーアジア文化はそれはそれでいいじゃないの、とも思う。


聴いた話だが。
東京オリンピックのとき、電車から見える団地では、ベランダに布団を干さないように、と呼びかけられたらしい。
「みっともないから」
どうしてみっともないかというと「欧米ではそんな風景はない」。
だって気候がちがうじゃない、当時の日本はまだベッドふきゅうしてなかったし――というのは、現代的なつっこみであって、当時の日本人は真剣にやってたのさ。


むかしは、乳児を連れた母親が人前でふつうに授乳していたというのも聞いたことがある。いまは授乳しやすいTシャツとかもでているようだが。
これも西欧化の一つで、かならずしも「合理的になった」とは思わないな。


中国人の女性も、もう腋毛ちゃんと剃ってるんだろうなあ。昔々は妙齢の留学生がノースリーブで平気でナチュラルで、これもむしろうらやましかったよね。
こんなところで欧米人に合わせなくてもいいはずなのだが……いちど合わせたら戻れなくなるよ。それを国際化と思わず、自国の文化として遺してくれ……って後から欧米化する国に対しては思うけど……。



以前、ものの本で、明治時代にでた東京の条例的な物を読んだ。
えーと、明治期の小芝居について知りたくて、国立劇場の資料室で何冊も本を積んでいろいろ見ていた中にあったので、何の本だったか忘れた。たしか、芝居にまつわる制度やニュースを集めた本だったと思うけど。
該当するものも「条例的」という記憶があるだけで、正確にはなんだったかわからない。


ま、ともかくその中に。
明治の東京も「外国人が来る」し、今風に言えば、国際都市として「恥ずかしくない」ものにしようという意図で作られたものだった。
その中に、「男は褌だけ、女は腰巻だけで歩くようなことをしてはいけない」という項目がある。
ね? アジアなのさ〜。
さらに。
「芝居者以外で、男が女の服装をし、女が男の服装をして出歩いてはいけない」
……かいてあるって言うことは、そういうのが珍しくなかったっていうことだよね?
ほら〜、アジアじゃ〜ん。男女の境目は欧米文化の方が線引く部分があるけど、まさにそれ。


どこを欧米化してどこは自国の文化というか、って、実際にある程度国際化するまではわからないことなのでしょうけど。
まあ、形を変えても、残る民族性は残る、ともいえますが。