観た!

観客。

ご本尊ご神体


元旦は豪徳寺に行った。
とくに計画的に行ったわけではなく、件の、クリスマスに百か日をやった人の家を訪ねたら、散歩がてら行こうかとという話になり、初詣ではなく墓参りに行った。


komugiko00は、正月に寺を訪れるのははじめてである。
近しい家の墓がたまたまこのようなわりと有名な寺にあったおかげで、そういうところは元旦にけっこう人出があるのだということを知った。
初詣客も多いし、そのついでかどうか、墓参りの家族も少なくなかった。
ほーう、そういうものなのか。


例の三重塔も扉を開けて、ご本尊を拝むことができた。あ、この「拝む」って、「見る」っていう意味ね。komugiko00は信心深い不信心ものなので。
なかなかきれいなお顔である。
やはりこの三重塔は新しく、かの百か日の故人も、建立に当たっては寄進をしたそうである。


そこに猫がいる、そこにもいる、これはえとだ、邪鬼もいる、と人々が見上げている横を、一人の女性が「みんな猫猫って」と鼻で笑いながら通り過ぎた。まあ、昔から地元の人なら新しい塔のことはそう思うかもしれない。
先日記した婦人は、今の住職になってからお金ばっかりとる、というようなことを言っていたが、それで塔を作ったり……まあ、招き猫の寺としての生き残り(?)を考えているのだろうな。
彼女の長男は「やり方が粋だ」と言っていたが、んー、そこまでいえるかどうかはわからないが、彫り物は悪くない。そういう意味では趣味の悪くない住職だと思う。


婦人が亡き家族の墓にきちんと参るのを、これも少し珍しくkomugiko00は見ていた。
自分の父親も一昨年亡くなったのであるが、なにしろ「おれの骨はトイレにでも流せばいい」と言っていた男の「墓」に参ったところでなにか意味があるとは思えない。「形」に意味を見出さない小ざかしい一族なのだ。
それに比して、この婦人の愛らしいこと。


形といえば。
豪徳寺の三重塔のご本尊はきれいなのでなかなかよかったが……。
先日テレビでみたことをちょっと思い出した。たまたまテレビをつけたら、なにか「猪の里」とかでイメージを作ろうとしている村だか町だかの話をやっていた(途中しか見てないから正確なことはわからないが)。それで、「猪神社」も作ったそうだ。ん、それはいいんじゃない? よくあるお稲荷さんの祠のようなサイズだ。そして、「ご神体もあるんですよ」と村人が祠の戸を開ける(そんなにカンタンに見せていいのか(^^; まいっか)。と、そこにあったのは……
木彫りの猪。
おいーーーーーー! みやげ物じゃないんだから、ご神体が偶像だなんて、日本の神の基本に悖るよう。仏教やディズニーランドに(飛躍)毒されると、こうなってしまうのかいーーー。嘆かわしい(T T
komugiko00は特定の信仰は持たないが信心深いので、とてもとても嘆いたのでした。